劇団四季に学ぶ人を感動させる話し方とは

こんにちは、税理士の竹代です。

 

私はYoutubeが好きでよく見るのですが、先日佐藤政樹さんという方の「感動を創造する言葉の伝え方」という講演を見て、大変興味深かったのでご紹介します。

 

佐藤さんは、明治大学を卒業後、フリーター生活を送りながら

ダンスや演劇は未経験ながら劇団四季入団を目指し、周囲が絶対無理という中

28歳で劇団四季に入団。

入団8年目で念願の主役を務めるというかなり異色の経歴の持ち主です。

現在は退団され、感動の伝え方などを企業や学生に伝える活動をしておられるそうです。

 

講演の内容ですが、人が言葉を伝えようとする際、3つの意識のスタンスがあるそうです。

①頭・・・次何をしゃべろうか考えている、メモを読んでいる

②胸・・・緊張、ドキドキ、必死で伝えようとしている、感情をこめて話している

③肚(はら)・・・落ち着いている、説得力がある、自然体

 

例えば人前で話す際に、①の頭に意識が行っている状態では伝わらないというのは

なんとなく分かるのではないでしょうか?

メモを見ながら話したり、覚えたことを思い出しながら話しているのでは

相手を感動させることは難しいです。

 

面白いと思ったのは、ここからで、

多くの人は言葉を伝えようとするとき、②の胸に意識をもっていきがちという点です。

私自身も大学時代に演劇サークルに所属しており、人前で演技をした経験があるので

よく分かるのですが、感情をこめて話す方がいい演技だと思っていたところがあります。

皆さんも感情を込めるほうが伝わると思っていないでしょうか?

なぜ人は胸に意識をもっていきがちかというと、そのほうが「やっている感」があるからです。

しかしこれは単なる自己満足で、必ずしも相手に伝わるとは限りません。

佐藤さんはむしろ伝わらないと言っています。

 

そこでどうするかですが、

③の肚(はら)に意識をもっていくことが重要となります。

昔から日本人は肚(腹)というキーワードをよく使っています。

肚を決める、肚に落ちる、肚が据わる など。

舞台の世界でもとにかく肚を意識することを指導されるそうです。

 

では肚に意識をもっていって話すとは、具体的にはどういうことか。

人が言葉を発するにはその理由があります。

その理由を実感しながら話すことが、肚を意識して話すことになるそうです。

 

これはよくわかる話で、私の場合に置き換えると例えば人に情報を伝える場合でも

ただ内容を伝えるだけ(頭を意識)、感動をもって伝える(胸を意識)よりも

自己の経験と絡めて話す(肚を意識)する方が明らかに説得力が増します。

 

このブログ自体が、頭や胸を意識した内容に終わらないように注意していきたいと思います(笑)。

 

■本日の学び

「人の心を動かすためには、感情を込めるのではなく、実感を込めることが重要。

 実感とは、自己の経験や納得感に裏打ちされた相手に伝えたいという気持ちをいう。」