決算書を戦略的に活用するには①

こんにちは。税理士の竹代です。

 

先日、とある経営者団体のマネジメントゲーム(以下MG)研修に参加してきました。
MGとは、ボードゲームのようなもので、参加者が各自製造業の経営者となり
材料を仕入れ、工場に設備を導入し、社員を雇用し、製造、販売を行い
最終的に自己資本額が1位の人が優勝というゲームです。
元々はソニーにおられた西順一郎という方が、自社の研修用に作成されたゲームとの
ことですが、今は様々な企業で行われています。
ソフトバンクの孫さんもMGが大好きで自身でも500期以上やっており、
社内でも行っているようです。

 

さてこのMGをやることでどんなメリットがあるかですが、よく言われるのが
「決算書を戦略的に活用できるようになる」というものです。

中小企業の経営者には決算書を読むのが苦手という方もいらっしゃいます。
そんな方でもMGを経験されると、決算書の数字と実際の経営資源とのつながりを
体感しながら理解することができます。
また決算書が読めるようになるだけでなく、どうすればもっと利益が出せるかと
戦略的に考えられるようになります。

 

なぜそのようなことができるかというと、「変動費」と「固定費」という
考え方を理解するからなんですね。
現在の制度会計の決算書では、製造業の会社は製造原価の中に
工場の従業員の人件費や減価償却費といった固定費が混じってしまっているため
そのままでは損益計算書を戦略的に活用することができません。
やはり社内管理用に「変動費」と「固定費」を区分した形で見る必要があります。

 

MGでは毎期最後に自分で決算書を作成しますが、
損益計算書に関しては、STRAC表という「変動費」と「固定費」を
区分した形式にまとめます。
このSTRAC表を理解すれば決算書を戦略的に活用することができるようになるのです。

 

STRAC表って何?
戦略的に活用するって具体的にどんなことができるの?
これらはまた次回に書きたいと思います。